東証が市場再編で3市場に変える理由を解説

東証が市場再編で3市場に変える理由を解説

2020年2月22日 オフ 投稿者: inogabu
株式市場 3市場

どうも、いのがぶ(@inogabu)です。

2020年2月21日、日本取引所グループ(JPX)は、東京証券取引所の株式市場を現在の4市場から3市場に再編する制度改正の主内容を発表しました。3市場への一斉移行は22年度を予定しています。

なぜ、ここに来て株式市場の再編が考えられているのかを個人的に分かった範囲で解説していきたいと思います。

市場区分の見直し

現在の株式市場の成り立ちは、意外と浅く、2013年に東京証券と大阪証券が経営統合したことから始まります。問題点が指摘され始めたのは、2018年頃の事でした。その問題とは、認知度および各市場の条件が重複している件についてです。

その1:社会的な認知の違いについて

上場企業は「東証1部」「東証2部」「マザーズ」「ジャスダック」のいずれかに入ることになります。一般的に東証1部上場の企業は一流企業の認識がありますが、実際の東証2部との違いは株式の流動性の差をポイントにしています。

こうした社会的な認識制度に相違があることが指摘されています。

その2:各市場の条件が重複している

東証2部」「マザーズ」「ジャスダック」の各市場については、重複している機能や異なる機能の整理が必要だと指摘されています。

例えば、東証2部は、東証1部に比べて時価総額が小さい中・小型株の上場が中心です。一方で新興企業の上場先としてマザーズとジャスダックがありますが、その区分も分かりにくいと指摘されています。

3市場の株式市場

株式市場 3市場

東京証券取引所は、2022年4月1日から「プライム」「スタンダード」「グロース」の3市場に再編する予定です。新市場名の詳細は2020年末までに確定させるとのこと。

プライム市場(仮称)

プライム」市場は、流通株式の時価総額が100億円以上であり35%以上が市場に出回ることが条件となります。これを下回ると上場廃止扱いとなります。上場基準を満たさなくなった場合に東証1部から東証2部に移行できる指定替え制度は無くなります。現状の東証1部のほとんどの企業が対象です。

スタンダード市場(仮称)

スタンダード」市場は、流通株式の時価総額が10億円以上が条件となります。東証2部ジャスダックなど中堅企業が対象です。

グロース市場(仮称)

グロース」市場は、流通株式の時価総額が5億円以上が条件となります。マザーズに上場している企業や新しく上場する新興企業が対象です。

TOPIXはどうなる?

TOPIXは、東証1部上場株の時価総額の合計を1968年1月4日の時価総額と比較した指標です。3市場に移行してからはプライム市場中心の指標となります。

当然TOPIX連動の投資信託やETFの株価も変動しますが、大きな価格変動が起こらないように2022年から段階的に入れ替えを行っていくようです。その結果、投資信託やETFの価格変動は小さくなると想定されています。

新市場への移行は?

新市場への移行に伴い、2020年7月に東証1部の上場基準を厳格化する方針であることが決定しています。現在は東証2部やマザーズから東証1部に内部昇格する場合に限り、時価総額基準を250億円から40億円以上に緩めていますが、この特例が廃止されます。

すでに東証1部に上場している小規模な企業は強制的に排除せず、希望すれば2022年4月1日以降もプライム市場に残ることができます。ただし猶予期間内に条件を満たさなければスタンダードへの再上場を促される可能性があります。

まとめ

東証の市場再編は、各市場の役割を明確化し、上場企業の持続的な成長を支えることが目的となっています。外国から見て日本市場はわかり辛く、外国人投資家からの流入が少ない市場と言われていました。

市場再編が外国人にもわかりやすい物になれば、外国人投資家の資金が集まり、今よりも活気ある市場になることでしょう。